Windows 11 ProとHomeの違いを徹底比較!法人PCにはPro一択?おすすめPCも紹介

Windows 11PCの導入にあたり、企業では「Windows 11 Pro」と「Windows 11 Home」のどちらを採用すべきか判断に困るケースが少なくありません。この選択によって、組織の生産性やセキュリティレベルが大きく左右されることになります。

本記事では、Windows 11 ProとHomeの違いを詳しく解説します。用途に合った選択ができるよう、機能面や価格面を比較しつつご紹介します。

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目次

Windows 11のProとHomeの違いとは?

Windows 11のProとHomeにはいくつかの違いがあり、代表的なものは以下3点です。

  • 対象ユーザーの違い
  • 機能の違い
  • 価格の違い

順番に解説します。

対象ユーザーの違い:法人ならPro、個人ならHomeが基本

Windows 11を選ぶ際に押さえておきたいポイントは、「誰が使うか」です。Windows 11 ProとHomeはターゲットとなっているユーザー層や利用シーンが異なります。

Windows 11 Proは、法人やビジネスユーザーを対象としているのが特徴です。会社での業務やリモートワーク、IT管理者がいる組織での使用を想定して設計されています。セキュリティ性が高く、重要なデータの保護や効率的な運用管理が可能です。

また、個人事業主や在宅ワーカーの方でも、高度なセキュリティ性が必要な場合は、Proがおすすめ。暗号化機能やリモート接続機能が備わっているため、重要なデータを扱うのに役立ちます。

一方のWindows 11 Homeは、個人や家庭での利用を前提に開発されているのが特徴です。ネットの閲覧や動画視聴、文書作成、写真編集といった一般的な作業に必要な機能が備わっています。家族でノートPCを共有する場合や、学生が勉強用に使う場合などにおすすめです。

機能の違い

Windows 11 Proには、Homeにはない機能がいくつか備わっています。

  1. BitLockerによるドライブ暗号化
  2. リモートデスクトップ機能
  3. グループポリシーによる管理機能
  4. Hyper-Vによる仮想環境構築
  5. Microsoft Azureとの連携

それぞれ見ていきましょう。

1. BitLockerによるドライブ暗号化

BitLockerは、Proに搭載されているセキュリティ機能のひとつです。ドライブ全体を暗号化して、データを保護します。万が一パソコンが盗難に遭ったり紛失してしまったりした場合でも、データを読み取られる心配が少ないのが魅力です。

ただし、BitLockerを使用する際、データ復旧用の回復キーの管理が必要な点には注意が必要。万が一忘れてしまうと、データの取り出しが困難になってしまうことがあります。多くの場合、Microsoftアカウントへ自動的に保存されますが、企業で使用する場合は、別途安全な場所へ保管するのがおすすめです。

Windows 11 Homeにも「デバイスの暗号化」という類似機能がありますが、BitLockerほどセキュリティ性が高くありません。仕事で用いる重要なデータを取り扱う場合はProを使用しましょう。​​​​​​​​​​​​​​​​

2. リモートデスクトップ機能

リモートデスクトップ機能は、Proに搭載されているビジネス機能のひとつです。インターネット経由で別の場所にあるパソコンの遠隔操作が可能。離れた場所にいても、まるで目の前にあるかのように操作できます。在宅勤務やテレワークの方におすすめです。

リモートデスクトップ機能を使えば、自宅にいても会社のパソコンにしか入っていないファイルやソフトへアクセスできるため、業務の継続性や生産性が大幅に向上します。加えて、出張先や外出先からでもアクセスできるため、ビジネスの機動性が高まるのもポイントです。

リモートデスクトップ機能を有効にするには、接続される側のパソコンで設定を行う必要があります。スタートボタンを右クリックして「設定」を選択し「プライバシーとセキュリティ」を押下。リモートデスクトップのスイッチをオンにすれば利用可能になります。

ただし、インターネット経由での接続になるため、セキュリティ設定を慎重に行わなければならない点には注意が必要です。

3. グループポリシーによる管理機能

グループポリシーは、複数のパソコンの設定を一括で管理できる機能のことです。本機能を使えば、会社内のすべてのパソコンで同じ壁紙を設定したり、特定のウェブサイトへのアクセスを制限したりすることが可能。一台ずつ手作業で設定する必要がなくなります。

グループポリシーの魅力は、組織全体でセキュリティポリシーを統一できることです。従業員が勝手にソフトウェアをインストールできないように制限したり、USBメモリの使用を禁止したりと、セキュリティに関する設定が組織全体で統一できます。人的ミスによるセキュリティリスクを大幅に軽減できるのがポイントです。

加えて、業務効率の向上に寄与するのも魅力。新入社員が使うパソコンに必要なソフトウェアを自動インストールしたり、部署ごとに異なる設定を適用したりすれば、IT部門の負担を軽減しながら従業員が快適に作業できる環境が整えられます。

ただし、本機能を効果的に活用するのに、ある程度の知識を必要とする点には注意が必要。設定を間違えると業務に支障をきたす可能性もあるため、導入時には十分な検証とテストを実施しましょう。

Homeでは本機能は利用できないため、小規模企業であっても、複数台のパソコンを管理する場合はProを選ぶのがおすすめです。​​​​​​​​

4. Hyper-Vによる仮想環境構築

Hyper-Vは、Proに搭載されている仮想化技術です。一台のパソコン上で複数の仮想コンピュータを同時に動作させられます。Windows 11を使いつつ、同じパソコン内で古いバージョンのWindowsやLinuxなどを起動させられるのが特徴です。

Hyper-Vは、システム開発や検証作業の場面で威力を発揮します。新しいソフトウェアを開発した際、本来であれば複数の環境でテストを行う必要があります。しかし、Hyper-Vを使えば、複数のパソコンを用意する必要がありません。Windows 10向けアプリ動作確認や、Linuxサーバーでの動作テストなどを一台のパソコンで効率よく行えるのが魅力です。

Hyper-Vを有効にするには、スタートボタンを右クリックして「設定」を開き「アプリ」→「オプション機能」→「関連設定」→「Windowsのその他の機能」の順に進み、「Hyper-V」にチェックを入れます。有効化後は、「Hyper-Vマネージャー」から仮想マシンの作成や管理が可能です。

ただし、Hyper-Vを使用する際にはいくつかの注意点があります。仮想環境を動作させるには相応のシステムリソース(CPUやメモリ)が必要になるため、パソコンのスペックが不足している場合は動作が重くなる可能性があります。また、一部のゲームソフトやセキュリティソフトとの相性問題が発生することもあります。

5. Microsoft Azureとの連携

Proには、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」との連携機能が搭載されています。なかでも「Enterprise State Roaming」機能は、ユーザーの設定やアプリの状態がクラウド上で同期できるのが魅力です。

Enterprise State Roamingの特徴は、Azure ADによる認証と承認、Azure Storageによるデータ保存が組み合わされていることです。例えば、オフィスのパソコンで設定したデスクトップの配置やアプリの設定が、自宅のパソコンや出張先のパソコンでも自動的に同期されます。どの端末からアクセスしても、一貫した作業環境を維持できるのが魅力です。

加えて、クラウドの利点を活かしてユーザーの設定とデータを効率的に管理できるのもポイント。従業員の環境設定を一元管理できるため、サポート業務の負担軽減につながります。また、新しいパソコンに買い替えた際にはクラウドから設定を復元できるため、セットアップ時間を短縮することも可能です。

ただし、Azure ADのライセンスが別途必要になる場合があります。​​

価格の違い

Windows 11のProとHomeでは、価格に明確な違いがあります。企業利用においては、Proは、Homeと比べて価格が高めに設定されているのが特徴。しかし、セキュリティ性や業務効率性、生産性に優れているため、決して高い買い物ではありません。企業での利用におすすめです。

一方のHomeは個人向けに設計されており、Proと比べて価格が抑えられているのが特徴。普段使いに適しています。加えて、Windows 11を初めて使用する方や、Windows 11がどんなものか体験してみたい方にもおすすめです。

どちらを選ぶべきか?企業でもWindows 11 Homeで大丈夫?

結論から書きますと、企業利用においてはWindows 11 Proをおすすめします。「小規模な会社だからHomeでも十分」と考えがちですが、これは大きな誤解です。会社の規模に関係なく、顧客情報や機密情報を扱う企業には、Proに搭載されたセキュリティ機能が必要不可欠です。

Homeを企業で使用する場合、セキュリティリスクに直面します。なかでも注意したいのは、BitLockerによるデータ暗号化機能がないことです。パソコン本体やUSBメモリの紛失・盗難時に、機密情報が第三者に読み取られる危険性があります。情報漏洩は企業の存続を脅かす重大なリスクのため、セキュリティ性の高さは必須です。

加えて、中小企業こそProを選ぶべき理由があります。中小企業ではIT担当者の人数が限られているため、効率的なパソコン管理が重要です。Proのグループポリシー機能を使えば複数のパソコンが一括で管理でき、セキュリティ設定やソフトウェアの更新を効率的も行えます。また、在宅勤務への対応も安全に実現できるのが魅力です。

Windows 11 Pro搭載のおすすめビジネスPC

最後に、Windows 11 Proが搭載されているおすすめビジネスPCをシリーズごとに紹介します。

  • HP EliteBook(エリートブック)
  • Lenovo ThinkPad(シンクパッド)
  • Lenovo ThinkStation(シンクステーション)

順番にご紹介します。

HP EliteBook(エリートブック)

HP EliteBookは、ビジネス用途に特化した法人向けノートPCシリーズです。Windows 11 Proが標準搭載されており、優れたセキュリティ機能と管理機能が利用できます。

EliteBookの特徴は、堅牢性と信頼性の高さです。米軍調達基準のMIL規格に準拠したテストをクリアしており、厳しい環境下でも安定して動作します。加えて、なかにはIntel vPro技術に対応したモデルもあり、リモート管理や遠隔トラブルシューティングが行えるのも魅力です。

830 G11(13.3インチ)や840 G11(14インチ)、860 G11(16インチ)などのサイズがあり、用途に応じて画面サイズを選択できます。また、プロセッサにはIntelとAMDの両方があり、SSDは256GB~1TBで選択可能です。

規模を問わず、企業への長期間導入におすすめのシリーズです。

Lenovo ThinkPad(シンクパッド)

Lenovo ThinkPadは、多くの企業から支持されているシリーズです。Windows 11 Proが標準搭載されており、企業に必要なセキュリティ機能と生産性向上のためのツールが利用できます。

ThinkPadの特徴は、赤いトラックポイント(ポインティング・スティック)が搭載されていることです。マウスなしでも快適に操作できるため、狭いスペースでの作業に役立ちます。加えて、優れた堅牢性と信頼性が備わっているのも魅力です。

画面のサイズは、13.3インチから16インチの間で選択可能。メモリは16~64GB、SSDは512GB~2TBが用意されています。予算や用途に合わせて、適したモデルを選べるのが魅力です。

Lenovo ThinkStation(シンクステーション)

レノボのThinkStationは、プロフェッショナル向けに設計されている高性能ワークステーションシリーズです。インテルのXeonプロセッサやAMDのThreadripperが搭載可能で、高い処理能力を有しています。

加えて、高性能グラフィックスカードが搭載できるのもThinkStationの魅力。CADや3Dモデリング、映像編集などを行うアプリもスムーズに使用できます。

また、信頼性と安定性に優れているのもポイント。高い冷却システムが備わっているため長時間の使用でもパフォーマンスが低下しにくく、高負荷の作業が安定して行えます。

クリエイティブな業務を行っている方や、エンジニアなどにおすすめのシリーズです。

コストを抑えてWindows 11 Pro搭載PCを導入する方法

企業でWindows 11 Pro搭載PCを導入したいものの、予算面で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、新品未使用品・再生品です。

・新品未使用品:返品・キャンセル等で未使用のまま戻された新品同様の商品
・再生品:初期不良などで回収された製品をメーカーや専門業者が再整備したもの

新品未使用品・再生品を選べば、新品よりも安く購入が可能。また、新品未使用品や再生品といっても、外観や動作に問題はなく新品と同じように使用できます。

加えて、Office付きモデルも多数用意されており、ソフトライセンス費用も含めてトータルコストを抑えられるのも魅力です。

加賀マイクロソリューション直営通販ショップでは、再生品や新品未使用品を適宜入荷しています。Windows 11 Proが搭載されたPCをお得に手に入れたい方は、ぜひチェックしてみてください。

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